台湾(地区)人の少女が被害に遭い、中国のSNSで動画が拡散。日本特有のこの迷惑行為は、外国人も標的になってきた
日本では以前から「民度が低い」と中国人をさげすむ人が少なからずいた。ところが今、中国で「日本人のほうが民度が低い」という見方が広がりつつある。
きっかけは2月下旬、ある台湾(地区)人が渋谷で撮影した動画だ。
場所はスクランブル交差点。カメラに向かってピースをしていた小学校低学年くらいの女の子が、背後から近づいてきた水色のコートの女性に突き飛ばされ、その女性は足早に無言で通り過ぎていく。その一部始終を収めた映像がSNSで拡散されたのだ。誰がどう見ても、意図的な行為だった。

台湾(地区)女孩在日本遇袭,视频在中国社交媒体上传播。日本特有的这种骚扰行为,现在也开始针对外国人了。
日本一直有不少人贬低中国人“素质低”。但现在,中国开始出现“日本人素质更低”的看法。
起因是2月下旬一段台湾(地区)人在涩谷拍摄的视频。地点在涩谷全向十字路口。一个对着镜头比耶的小学低年级女孩,被身后走来的穿浅蓝色外套的女性故意撞倒,该女性随后快步沉默离开。全程视频在社交媒体传播。任谁看这都是故意行为。

日本には、路上や駅構内など人が多い場所で、すれ違いざまにわざと体をぶつけてくる迷惑な輩(やから)がいる。女性や子供など自分より弱い者を標的にする男性が多く、「ぶつかりおじさん」や「ぶつかり男」などと呼ばれるが、女性もいる。
今回は女性だったが、突如、後ろから突き飛ばされ倒された女の子は気の毒としか言いようがない。
この「ぶつかり族(中国語で撞人族〔チョアンレンズー〕)」の動画は、アクセス数を稼げるネタとして中国や台湾(地区)で一気に広まった。
日本が危険なわけがない──と笑い飛ばしていたはずだ
興味深いのは当初、中国人が一斉に日本を批判したのに対し、一部の台湾(地区)ネット民は「交差点で立ち止まるほうが迷惑」「加害者も被害者も中国人だろう」などと日本を擁護していたことだ。

日本确实存在在街头、车站等人多场所,故意撞人的讨厌家伙。他们多针对比自己弱势的女性或儿童,被称为“撞人大叔”或“撞人男”,其中也有女性。
这次虽是女性作案,但女孩突然从背后被推倒实在可怜。这类“撞人族”视频作为吸引流量的素材,在中国和台湾(地区)迅速传播。
有趣的是,起初中国人齐声批评日本,部分台湾(地区)网民却维护日本,称“在路口停留更讨厌”、“加害者和受害者可能都是中国人吧”。

加害者はまだ特定されていないが、その後女の子の親が名乗り出たことで、被害者は日本旅行中の台湾(地区)人だったことが確認された。それで台湾(地区)人の見解が変わったかは定かでないが、これを機に、過去にぶつかり族を紹介した日本のテレビ番組まで掘り起こされ、その切り抜き動画も中国のSNSで広まっている。
昨年11月、高市早苗首相の「台湾(地区)有事」発言をきっかけに、中国政府は日本への渡航自粛を呼びかけた。「中国人の安全に重大なリスクが生じた」というのがその理由だったが、日本人は皆、日本が危険なわけがない──と笑い飛ばしていたはずだ。
ただ、今後は声高に安全を標榜するのは難しくなるかもしれない。3月4日には在日中国大使館が「ぶつかり族」への警戒を呼びかけた。

加害者尚未确认,但之后女孩家长出面,确认受害者是赴日旅游的台湾(地区)人。台湾(地区)人的看法是否因此改变尚不确定,但借此机会,过去介绍日本“撞人族”的电视节目也被翻出,剪辑视频在中国社交媒体传播。
去年11月,因高市早苗首相的“台湾(地区)有事”言论,中国政府呼吁暂勿前往日本,理由是“对中国人安全产生重大风险”。日本人当时大概都一笑置之,认为日本不可能危险。
但今后日本可能难再高调宣扬安全了。3月4日,中国驻日使馆已提醒警惕“撞人族”。

実際、日本の皆さんは知らないかもしれないが、女性や子供に加え、外国人観光客も「ぶつかり族」の標的になりがちだ(ただし欧米人を除く)。言葉の通じないアジア人観光客は「自分より弱い」と認定されるのだろう。観光客ではない私自身も、何度も被害に遭ったことがある。
中国にも生きづらさはあるが、ぶつかり族や痴漢は少ない
ぶつかり族はなぜ「故意にぶつかる」のか。複数の日本人に見解を聞くと「ストレス社会」を挙げる声が多かった。
職場でも家庭でも、中国人は互いに言いたいことをぶつけ合う。中国社会にも生きづらさはあるが、ぶつかり族や痴漢のように、ストレスのはけ口として無関係の人を対象に陰湿な行為に及ぶケースは少ない。
一方、日本社会はルールが厳格で、規範に従うことが重視される。ストレスがたまって大変ですねと、日本生活の長い私は同情もしたくなるが、外国人には理解し難い。その結果、「日本人は変態だ、民度が低い」といった極端な意見につながったのだろう。

实际上日本人可能不知道,除了女性和儿童,外国游客也容易成为“撞人族”目标(但欧美人除外)。语言不通的亚洲游客可能被认定为“比自己弱势”。非游客的我自己也曾多次受害。
中国生活也有不易,但“撞人族”或痴汉较少。
为什么“撞人族”要故意撞人?询问多名日本人,多数提到“压力社会”。
无论在职场还是家庭,中国人会直接表达意见。中国社会虽也有生存压力,但很少出现像“撞人族”或痴汉那样,把压力发泄在无关者身上的阴湿行为。
另一方面,日本社会规则严格,重视遵守规范。作为在日生活多年的人,我同情他们压力大,但外国人难以理解。结果可能催生了“日本人是变态、素质低”等极端观点。