いま「日本の観光地」で「移動難民」が急増していた…他の先進国では見られない「ヤバい現象」だった

在日本的旅游胜地出现“移动难民”急剧增加的现象…这是在其他发达国家都看不到的“危险现象”

「移動難民」急増タクシー業界が抱える深刻な諸問題
新型コロナウイルスの感染拡大が収束し、円安で日本を旅行先に選ぶ外国人が急増している。実際、日本政府観光局(JNTO)の統計によると、今年6月の訪日外客数は約207万人となり、前年同月比で約17倍に達した。外国人旅行客は全体でコロナ前('19年6月)の約7割に回復。コロナ感染拡大が始まる直前の訪日外客数を超すのは時間の問題だろう。

“移动难民”急剧增加:出租车行业面临的严重问题
随着新型冠状病毒感染的扩散得到控制以及日元贬值,选择日本作为旅行目的地的外国游客数量正在迅速增加。事实上,根据日本政府观光厅(JNTO)的统计数据,今年6月的访日外国游客数量约为207万人,比去年同月增长了约17倍。外国游客总体恢复到了新冠疫情前(2019年6月)的约70%水平。访日外国游客数量超过新冠疫情扩散开始前的人数可能只是时间的问题。

このような状況のなか、一部の観光地では異変が起きている。タクシーが捕まらないのだ。読売新聞(7月12日付)でも、「タクシーが全然来ない。まだ買い物もしたいのに」という女性(78歳)の発言や、「週末を中心にタクシーが入りにくくなっており、乗客が30分以上待たされるケースもある」ことなどを取り上げている。この問題は、日本中の観光地で起こっている。

在这样的背景下,一些旅游胜地却出现了很难打到出租车的异常情况。甚至在《读卖新闻》(7月12日号)上也报道了一名78岁女性的发言:“根本打不到出租车,我原本还想去购物的”,以及“周末在中心地段越来越难打到出租车,乘客有时需要等待30分钟甚至更长时间”的情况。这个问题在日本各个旅游景点都存在。

例えば、東京都内や大阪、横浜などでも20~30分待ってようやくタクシーが捕まったという事例も増えてきており、「移動難民」が続出し始めている。渋谷駅や東京駅などのタクシー乗り場でも長蛇の列ができている事例を時々見かける。健康な人々なら電車やバスを利用する選択もあるが、足が不自由な高齢者や障害を持つ人などが、通院や買い物するときにタクシーが捕まらないのは死活問題だろう。

例如,在东京市内、大阪、横滨等地,等了二三十分钟才打到一辆出租车的情况越来越多,“移动难民”的现象开始大量涌现。在涩谷站、东京站等出租车乘车点,有时会看到排很长队伍的现象。对于健康的人来说,还可以选择乘坐电车或公共汽车,但对于行动不便的老年人或身有障碍的人,在就医或购物时无法叫到出租车是一个生死悠关的问题。

では、なぜ「タクシーが捕まらない」問題が発生するのか。主因は、タクシー運転者数の大幅な減少だ。実際、タクシー運転者数(法人)は、'06年の36万人から、'19年では26万人に減少、'21年では22万人にまで減少した。
15年間で約4割もの減少だ。問題の本質がタクシーの供給不足にあることは明白だが、タクシー運転者数を増やすのは容易ではない。

那么,为什么会出现“打不到出租车”的问题呢?主要原因是出租车司机的数量大幅减少。实际上,出租车司机(公司)的数量从2006年的36万人减少到2019年的26万人,再减少到2021年的22万人。
在15年的时间内,减少了约40%。显然,问题的本质在于出租车供应不足,但要增加出租车司机的数量并不是一件容易的事情。

まず、タクシーを運転するには、1種免許(普通免許)でなく、2種免許の取得が必要だ。政府も一定の対策を講じ、2種免許の取得条件に関する規制緩和なども行っているが、タクシー運転手が増える兆候は見られない。この最大の理由は、タクシー運転手の年収が低いためだ。賃金構造基本統計調査(令和3年)によると、タクシー運転手の年収(全国平均)は約280万円(月給=約22万円)となっている。
運賃を大幅に引き上げれば賃金を増やせるが、物価高騰のなか、年金受給の高齢者などの生活を直撃するので、政治的な対応にも限界がある。

首先,要想开出租车,必须获得第二类牌照,而不是第一类牌照(普通驾照)。政府已经采取了一定的对策,包括放宽对取得第二类驾驶执照的限制等,但出租车司机的数量并没有增加的迹象。最主要的原因是出租车司机的年收入较低。根据基本工资结构统计调查(令和3年),出租车司机的年收入(全国平均)约为280万日元(月收入约22万日元)。
虽然如果大幅提高车费就可以增加司机的收入,但在物价上涨的情况下,这将直接影响养老金领取者和其他老年人的生计,因此在政策上也存在一定的限制。

このような状況のなかで考えられる解決策の一つは、ライドシェアだ。ライドシェアとは、いわゆる「相乗り」。自家用車を運転する一般ドライバーが隙間時間を使って利用客を運ぶ有料サービスを指す。
先進国では、ライドシェアの需要をマッチングさせるアプリを『Uber』などが提供し、国民の多くが利用している。だが、日本ではタクシー業界が猛反発して、10年以上も前から政治に圧力をかけ、ライドシェアの実現を阻止している。その結果が今の惨状だ。

在这种情况下,一个可以考虑的解决方案是拼车服务,也称为“Ride-Share”。共乘服务指的是普通司机在空闲时间内提供付费的载客服务,即所谓的“拼车”。
在许多发达国家,许多人都在使用类似“Uber”等提供了满足拼车需求的应用程序。然而,在日本,出租车行业一直在强烈反对拼车服务,十多年来一直向政界施压,以阻止拼车服务的实现。结果就造成了目前的灾难。

今後、人口減少で労働人口の減少に拍車がかかるなか、介護の担い手も不足しており、タクシー運転手のみを増やすことは現実的ではない。過疎化が進む地方では、タクシー事業の存続も危ぶまれるなか、ライドシェアを解禁しない場合、通院や買い物などで「移動難民」となる高齢者が続出するはずだ。政治の決断が望まれる。

在未来,随着人口减少加速,劳动力也会随之减少。同时,护工也会出现短缺,只增加出租车司机的数量是不现实的。在人口稀少的地区,出租车业务的经营也面临危险。如果不解禁拼车服务,那么在去医院、购物等需求方面会出现大量高龄老人成为“移动难民”的情况。这需要政治层面的决策。