地球は「ゆで卵」というより「玉ねぎ」…「地球の声」を聞いて分かった「意外な地球の中身」

与其说地球像个“鸡蛋”,不如说是“洋葱”……倾听“地球的声音”来了解“地球的内部”
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見えない領域
「地球の中心は太陽系の果てよりも遠い」と言われることがある。
たとえば、かつて太陽系のもっとも外側の惑星とされた冥王星は、太陽からおよそ59億kmも離れていて、これは地球と太陽の距離(=1AU=約1億5000万km)の約40倍に相当する。いっぽう、地球の表面から中心までの距離(つまり地球の半径)は約6400km。比べるのがばかばかしいほど、冥王星は遠い。
冥王星は、1930年にアメリカの天文学者クライド・トンボーにより発見された。いっぽう、地球の中心部に固体の金属でできた構造、内核が発見されたのは1936年――デンマークの地震学者、インゲ・レーマンの功績である。つまり、内核は冥王星よりも見つけにくかったのだ。
また、NASAが2006年に打ち上げた探査機ニュー・ホライズンズが冥王星に接近し、その表面の様子の観測に成功した。その観測から、冥王星ではいまも地質活動が起きている(氷の湧き上がる場所があり、表面を覆う氷が移動している)ことが明らかになった。なお、ニュー・ホライズンズはさらに太陽・地球から遠ざかり、太陽系外縁部の観測を続けている。
探査機が太陽系を飛び出す時代になっても、地球内部に探査機を送り込むことはできていない。それどころか、人類が掘ったもっとも深い穴の深さはたった12km――地球の半径のわずか0.2%だ。地球中心の内核に探査機を送り込むなど、SFでしか実現できないだろう。もちろん、内核で起きている活動の直接観測も不可能だ。

看不见的区域
有人说“地球的中心比太阳系的尽头还要远”。
例如,曾经被认为是太阳系最外侧行星的冥王星,距离太阳约59亿公里,相当于地球与太阳距离(=1AU=约1.5亿公里)的约40倍。另一方面,从地球表面到中心的距离(即地球半径)约为6400公里。相比起来冥王星远得多。
冥王星于1930年由美国天文学家克莱德·汤博发现。另一方面,1936年——丹麦地震学家英格·雷曼在地球中心发现了由固体金属构成的构造、内核。也就是说,内核比冥王星发现的时间还晚。
另外,NASA于2006年发射的探测器地平线号接近冥王星,成功观测了其表面情况。从那个观测,冥王星现在地质活动也发生着(有冰的涌出的地方,覆盖表面的冰移动着)。另外,地平线号进一步远离太阳、地球,继续观测太阳系外缘部。
即使到了探测器飞出太阳系的时代,人类也不能将探测器送入地球内部。不仅如此,人类挖掘的最深的洞穴深度只有12公里——仅为地球半径的0.2%。向地球中心的内核送入探测器等,只能在科幻小说里实现吧。当然,也不可能对发生在内核的活动进行直接观测。

宇宙空間と地球内部のちがい
なぜ冥王星は地球の中心と比べて観測もアクセスも容易なのだろうか。
それは、宇宙空間は物質が希薄、つまりほとんど物質が存在しないからだ。もちろん、星(たとえば太陽)や惑星(たとえば地球)は物質のかたまりではあるが、こうした天体と天体のあいだには何もない空間が広がっている。したがって、光の進行は基本的に妨げられないし、探査機は行く手を阻まれにくい。
翻って、地球は大部分が固体である。物質がぎっしりと詰まっている(古くは地球の内部に大きな空洞があると信じられていたそうだが、その考えはすでに否定されている)。光は反射されるし、穴を掘るには多大なエネルギーが必要となる。

宇宙空间和地球内部的差异
为什么冥王星比地球中心更容易观测和访问呢。
那是因为宇宙空间物质稀薄,也就是说几乎没有物质存在。当然,星星(例如太阳)和行星(例如地球)是物质的块,但天体和天体之间是什么都没有的空间。因此,光的行进基本上不受阻碍,探测器很难被阻挡去路。
反过来说,地球大部分是固体。物质密密麻麻地堵塞着(据说以前人们相信地球内部有很大的空洞,但这种想法已经被否定了)。光被反射,挖洞需要大量的能量。

したがって、「地球の中身」は見ることができない。とはいえ、すでに述べたとおり、地球の中心には固体の金属(内核)があることがわかっている。これはいったいどういうことだろう。
光を通さない物質のかたまりの内部を「見る」方法がある。じつはそうした方法はわりと身近なものだったりする。
X線(私たちが目で見る可視光とは波長の異なる電磁波)を用いて体内の様子などを調べる検査法だ。X線は物質によって透過度が異なる。人体では、皮膚や筋肉はX線を透過する一方で、骨は透過しにくい。この差を利用して、露出させることなく骨の様子を観察することができる。
そう。地球の中身を観察するための「地球版レントゲン撮影」がある。

因此,无法看到“地球的内部”。话虽如此,正如已经说过的那样,我们知道地球的中心有固体的金属(内核)。这到底是怎么回事。
有一种方法可以“观察”不透光的物质块的内部。实际上这样的方法是比较熟悉的。
就是使用X射线(与我们用眼睛看到的可见光波长不同的电磁波)。X射线的透过度因物质而异。在人体中,皮肤和肌肉可以透过X射线,但骨头很难透过。利用这一差距,可以在不露出的情况下观察骨头的情况。
是的。有为了观察地球的内部的「地球版X光摄影」。

地球の“声”を聞く
といってもレントゲン撮影のように、地球の一方から波を当てて、反対側でその透過度を観測するのはむずかしい。そこで地球科学者が利用しているのは、地球の内部で発生する波、いわば“地球の声”だ。
地球の声とは地震波――つまり、地球内部で岩石が破壊されたときに発生する振動である。地表にいる私たちが感じる地震(地震動)は、地球内部のどこか(震源)から地表に届く振動(波)だ。震源では、岩石が割れてずれることで波が生じる。
私たちが耳でとらえる音は、ご存じのとおり空気の振動である。地震波は地球自身の振動であり、だから"地球の声"みたいなもの。私たちは地表で地球の声を聞くことができる。
地震波についてもうすこし詳しく説明しよう。
地震波は大きく2種類に分けられる――P波とS波だ。いずれも波の媒体である物質の変形が伝わる現象で、変形の種類によって区別される。

倾听地球的“声音”
虽说如此,像X光摄影那样,从地球的一方发出波,在另一侧观测其透过度是很困难的。因此,地球科学家利用的是地球内部产生的波浪,也就是“地球的声音”。
地球的声音是地震波——也就是说,地球内部岩石被破坏时产生的振动。在地表的我们感受到的地震(地震动)是从地球内部的某个地方(震源)到达地表的振动(波浪)。在震源,由于岩石开裂而发生偏移而产生波。
我们用耳朵捕捉到的声音,正如大家所知,是空气的振动。地震波是地球自身的振动,所以像“地球的声音”一样。我们可以在地表听到地球的声音。
关于地震波再详细说明一下吧。
地震波大致可分为两类——P波和S波。都是作为波的介质的物质的变形传递的现象,根据变形的种类来区分。

P波(あるいは圧密波)は、圧縮や膨張による密度変化を伝える波である。伝播方向に振動する波(縦波)ととらえることもできる(図1a)。圧密波は水や空気などの流体中でも伝わる。私たちが音としてとらえる音波はまさに圧密波だ。
S波は、密度は変わらないままに「ずれる」変形を伝える。伝播方向に対して垂直に振動する波(横波)ととらえることもできる(図1b)。この波は、流体中は伝わらない。
地震のとき、最初に「ズン」と地面から押されるような振動を感じたことがないだろうか。この振動を初期微動といい、その正体は震源から地表に届くP波である。初期微動に続く、左右にユラユラとゆするような振動は主要動という――もちろんこれがS波だ。
P波とS波では伝わる速さが異なるので(P波速度はS波速度の約1.7倍)、地表に届くタイミングがずれる。いっぽうで、振幅はS波のほうが大きい。波のエネルギーは振幅の2乗に比例するので、エネルギーもS波のほうが大きい。災害をもたらすのはS波である。
重要なのは、P波は固体も液体も伝わり、S波は固体だけを伝わるということだ。

P波(或压缩波)是传递由压缩或膨胀引起的密度变化的波。也可以认为是在传播方向上振动的波(纵波)。压密波在水和空气等流体中也能传播。我们作为声音捕捉到的声波正是压缩波。
S波在密度不变的状态下传递“偏移”变形。也可以认为是相对于传播方向垂直振动的波(横波)。该波不在流体中传播。
地震的时候,有没有感觉到一开始从地面上推下来的震动呢。这种振动被称为初期微动,其原形是从震源到达地表的P波。在初期微动之后,左右摇摆的振动称为主要运动——这就是S波。
由于在P波和S波中传递的速度不同(P波速度约为S波速度的1.7倍),所以到达地表的时机错开。另一方面,S波的振幅更大。波的能量与振幅的平方成比例,所以能量也是S波大。造成灾害的是S波。
重要的是,P波既能传递固体也能传递液体,S波只传递固体。

声の通り道
唐突だが、ヘリウムガスを吸って声色を変える遊びをご存じだろうか。最近は少ないが、以前はテレビ番組などでよく見かけた(ヘリウムガスの吸引は危険なこともあるので、やめましょう)。ヘリウムを吸うと声色が変わるのは、通常の空気とヘリウムガスでは声(音波)の伝わり方が異なるからだ。波源の振動が同じでも、媒体の違いによって波の性質は変化する。
地震波も、媒体によって伝わり方が異なる(圧力や温度の影響も受ける)。逆に考えると、地表で観測される地震波からは、震源から地表(の地震計)までの間にある物質の情報を抽出することができる。地球の“声”がどんな物質を伝わってきたか、ある程度わかるということだ。

声音的通道
提一个另外的话题,大家知道吸入氦气改变音色的游戏吗。虽然最近很少,但以前在电视节目中经常看到(吸引氦气也有危险,所以还是停止吧)。吸入氦气会改变音色,是因为通常的空气和氦气的声音(声波)的传播方式不同。即使波源的振动相同,由于介质的不同,波的性质也会变化。
地震波根据介质的不同传递方式也不同(也受到压力和温度的影响)。反过来考虑,从地表观测到的地震波中,可以提取出从震源到地表之间的物质信息。地球的“声音”传达了什么样的物质,在某种程度上是可以理解的。

また、地震波はほかの波と同様に反射と屈折を受ける。ある物質を伝わっていた地震波が別の物質にぶつかると、波の一部は反射される。また、反射されなかった波は屈折して別の物質中を伝わる(図2)。地球の中身を知りたい場合、地震波の反射や屈折が大きなヒントになる。
たくさんの地震波を各地で観測し続け、そうして得られたデータを解析することで、地震波がどこで反射され、どんなふうに屈折して伝わるかや、どこをどのくらいの速度で伝わるかを推測することができる。実際には多数のデータに対してさまざまな操作をする必要があり容易ではないが、ともかく地震波から地球の中身の情報を得られる。これが「地球版レントゲン撮影」のアイデアである。

另外,地震波和其他波一样受到反射和折射。当传递某种物质的地震波与另一种物质碰撞时,波的一部分会被反射。另外,未被反射的波会折射然后在其他物质中传播。如果想知道地球的内部,地震波的反射和折射会成为很大的提示。
通过在各地持续观测大量的地震波,然后分析得到的数据,可以推测地震波在哪里被反射,怎样折射传播,以怎样的速度传播,以及在哪里怎样地传播等。实际上需要对多个数据进行各种各样的操作并不容易,但总之从地震波中可以得到地球内部的信息。这就是“地球版X光摄影”的创意。

地学で習った層構造
地震波による“透視”から、「地球内部のどこでも同じ深さで地震波が反射される」ことがわかった。これは、特定の深さで地球の中身を構成する物質が変化することを意味する。つまり、地球内部には層構造がある!
地球内部の層構造はみなさん「地学」の授業で教わったはずだが、覚えているだろうか。地殻・マントル・コア(核)――これがもっともおおざっぱな地球の層構造である(図3)。ゆで卵をイメージしてほしい。薄い殻(地殻)をむくと白身(マントル)が現れ、その下にまん丸の黄身(コア)がある。
もっとも外側の層は地殻だ。地表には陸と海があるが、陸も海(の下)もまず地殻がある。その厚さは場所によって異なるが、だいたい6~30kmと知られている――地球半径の1%にも満たない。
地殻の下のマントルは、深さ約2900kmまで続く。その厚さは地球半径の半分に満たないが、体積では地球全体の80%を超える。
地球の中心を占めるコアは半径約3500kmの球体である。コアはさらに2層に分けられ、それぞれ外核と内核とよばれる。外核は厚さ約2300kmの層で、内核は半径約1200kmの球体である。

从地理学中了解到的层构造
从地震波的“透视”可以看出,“地球内部的任何地方都会以相同的深度反射地震波”。这意味着在特定深度构成地球内部的物质发生了变化。也就是说,地球内部是分层构造!
地球内部的层构造大家应该是在“地理学”课上学到的,还记得吗。地壳、地幔、核心(核)——这是最粗略的地球层结构。想象一下煮鸡蛋,剥掉薄壳(地壳)就会出现蛋清(地幔),里面有一个圆圆的蛋黄(核心)。
最外层是地壳。地表有陆地和大海,但陆地和海(下)都是地壳。其厚度因地而异,但一般认为为6~30km——不到地球半径的1%。
地壳下的地幔深度约2900公里。其厚度不到地球半径的一半,但在体积上超过地球整体的80%。
占据地球中心的核心是半径约3500km的球体。核心又分为两层,分别称为外核和内核。外核为厚度约2300km的层,内核为半径约1200km的球体。

ゆで卵というより玉ねぎ
これまでに明らかになった、地球内部の地震波速度分布を見てみよう(図4)。地殻‐マントル境界はグラフの左端に位置するのでややわかりにくいが、深さ約2900kmのマントル‐コア(外核)境界と深さ約5200kmの外核‐内核境界では、地震波速度が不連続に変化する(グラフが直線的に上下する)のがひと目でわかる。これらの深さを境に構成物質が変化している証拠である。
図4のグラフから「S波速度」の分布を見てみよう。深さ2900~5200kmの領域、つまり外核ではゼロになっている。S波は外核を伝わらないということだ。これは、外核が液体でできているためである(前に説明したように、S波は液体中を伝わらない)。外核以外の層、つまり地殻とマントル、内核は固体とわかる。
マントルはじつはさらに複数の層に分けられる。もういちど図4をよく見てほしい。深さ2900kmまでのマントル内部に、地震波速度が不連続に変化する深さがいくつか見つかるはずだ。実際に、マントルは深さ440、660、2600kmを境界として4層に分けられることがわかった(図3)。
これらの層にどういうちがいがあるかの詳細は、ここでは説明を省く。ともかく、地球はたくさんの層に分けられることを知ってほしい。この内部構造はゆで卵というよりも、玉ねぎに近いかもしれない。


与其说是煮鸡蛋,不如说是洋葱
地震波速度分布图显示。地壳-地幔边界位于图的左端,在深度约2900km的地幔-核心(外核)边界和深度约5200km的外核-内核边界中,地震波速度不连续地变化(图中直线)一目了然。这是以这些深度为界构成物质发生变化的证据。
从图表来看“S波速度”的分布。深度2900~5200km的区域,即外核为零。也就是说S波无法传递外核。这是因为外核是由液体形成的(如前所述,S波不在液体中传播)。可以看出外核以外的层,也就是地壳和地幔,内核是固体。
地幔实际上又分为多层。仔细看图会发现,在深度达2900公里的地幔内部,有几个地震波速度不连续变化的深度。实际上,地幔以深度440、660、2600km为边界分为4层。
这些层有什么不同的详细情况在这里省略说明。总之,希望大家知道地球可以分为很多层。这个内部构造与其说是煮鸡蛋,不如说更接近洋葱。

マントルは上下にかき混ぜられている
これは、地表で冷やされた岩板が収縮して重くなり(密度が大きくなり)、マントル内部へ沈み込む様子と、コアに温められて膨張して軽くなり(密度が小さくなり)、マントル最深部から浮き上がる様子と解釈されている。マントルは固体なので、その内部で沈み込んだり浮き上がったりすると説明されてもピンとこないかもしれない。
しかし、こうした動きは実際に起きている。固体といえどもまったく変形しないわけではなく、とくに地球深部は高温なので固体(岩石)もやわらかくなっている。
まとめると、マントルは上下にかき混ぜられている。地表から熱を放出し(上から冷やされ)、コアから熱を受け取る(下から温められている)ために対流が起きているのだ。このマントル対流は地球の中身を理解するうえで非常に重要である。なお、マントル対流のスピードは年間数センチメートル程度と見積もられている。目で見て認識できるような動きではない。

地幔是上下搅拌的
有种解释为,在地表被冷却的岩板收缩而变重(密度变大),沉入地幔内部,而内部由于温度高被加热而膨胀变轻(密度变小),从地幔最深部浮起来。因为地幔是固体的,所以就算这么解释为其内部在上下搅拌,可能也无法理解。
但是,实际上确实是发生了这样的事。虽说是固体,但并不是完全不变形,特别是地球深部是高温,所以固体(岩石)也变软了。
总结一下,地幔是上下搅拌的。因为从地表放出热(从上面冷却),又从核心接收热(从下面加热),所以发生了对流。这个地幔对流对于理解地球的内容是非常重要的。另外,地幔对流的速度估计为每年几厘米左右。不是用眼睛看就能识别的动作。
因此,只要倾听地球的“声音”就能知道地球的内部构造和动作。但是,通过这种方法,构成地球内容的物质的真面目并不清楚。地球科学家正在用另一种方法挑战这个谜团,那就下次有机会再说吧。