恐竜の絶滅は春に始まった、小惑星が地球に衝突した6600万年前の季節をついに特定

恐龙的灭绝是从春天开始的,终于确定了6600万年前小行星撞击地球的季节

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衝突直後に死んだ魚の化石を分析、秋だった南半球のほうが生物に有利?
約6600万年前に恐竜の時代を終わらせた小惑星の衝突は、北半球の春に起きた可能性が高いことが、衝突後1時間以内に死んだと思われる魚の化石を分析することで判明した。この化石は米国のノースダコタ州で見つかった。
2月23日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された論文によれば、化石の骨に残る成長パターンから、魚は餌が豊富になって成長が加速した時期に死んだことがわかるため、衝突の季節は春だったと推定される。近年、この衝突が最悪のシナリオをたどった可能性を示唆する証拠が集まってきているが、今回の発見もそうした証拠の1つだ。

分析碰撞后不久死亡的鱼的化石,秋天的南半球对生物有利?
在约6600万年前结束恐龙时代的小行星的冲撞中,北半球处于春天的可能性很高,通过分析碰撞后1小时内死亡的鱼的化石判明了这一点。这个化石是在美国的北达科他州发现的。
根据2月23日在学术杂志《自然》上发表的论文,从化石骨头上残留的成长模式可以看出,鱼是在食物丰富、成长加速的时期死亡的,所以撞击的季节应该是春天。近年来,虽然有证据表明这一撞击可能导致了最坏的结局,这次的发现也是证据之一。

白亜紀末に直径10キロメートルのチクシュルーブ小惑星が現在のメキシコ沖に衝突し、地球上の生物種の75%以上が死滅した。この衝突により、想像を絶するような大地震が発生し、高さ50メートル以上の津波が北米の海岸に襲いかかった。衝突による噴煙と、それに続いて大量に降り注いだ高温の破片によって山火事が発生し、衝突地点から数百~数千キロ離れた場所まで燃え広がった。
最初の大災害に続いて、地球上の生物は恐ろしい「衝突の冬」に直面した。大気中に放出されたガスや粒子が数カ月~数年にわたって太陽の光を遮った結果、気温が約30度も低下し、中生代の生態系が根こそぎ破壊されたのだ。
これまでは、衝突の冬が起きている間に最も多くの種が絶滅したと考えられてきた。だが、小惑星が衝突した季節が北半球の春だったのであれば、北半球にすむ生物の多くはこの現象に直面するほど長くは生きられなかっただろう。春は、多くの生物が食べ物やパートナーを求めて外で活動するからだ。一方で同じ頃、南半球の動物たちは秋から冬にかけて活動を控えていたと考えられ、大災害の初期にはわずかに有利だった可能性がある。

白亚纪末直径10公里的小行星在现在的墨西哥海域撞下来,地球上的生物物种75%以上死亡。由于这次冲击,发生了超乎想象的大地震,高达50米以上的海啸袭击了北美的海岸。由于碰撞产生的喷烟和随后大量倾注而来的高温碎片引发了山火,燃烧蔓延到距离碰撞地点数百~数千公里的地方。
继最初的大灾害之后,地球上的生物面临着可怕的“撞击之冬”。大气中放出的气体和粒子经过数月~数年的时间遮蔽了太阳光,结果气温下降了约30度,中生代的生态系统被彻底破坏了。
撞击之冬发生的期间,被认为是最多的一次物种灭绝。如果小行星相撞的季节是北半球的春天的话,那么生活在北半球的生物中大部分都会因为无法直面这场灾难而死亡。因为春天很多生物会在外面寻找食物和伴侣。另一方面,在同一时期,南半球的动物们被认为是从秋天到冬天所以基本没怎么在活动,稍微躲过了这一次浩劫。

時間の中で凍った魚
今回の論文は、米国ノースダコタ州のタニスで見つかった大量のチョウザメとヘラチョウザメの化石に関する最新の研究成果だ。魚のエラに入り込んだ破片は、魚たちが小惑星の衝突から約1時間以内に死んだことを示唆している。2019年に米誌「ニューヨーカー」に掲載された記事によると、タニスからは、まだ学術誌に発表されていない化石が他にも多く発見されているという。
タニス化石発掘地は、古代エジプトの失われた都市タニスにちなんで名付けられた。私有地の牧場内の小さな露頭(地層や岩石が土や植物に覆われず、直接地表に現れている場所)にあり、恐竜絶滅までの数十万年を記録した地層が重なっている一部だ。2017年にオランダ、アムステルダム自由大学の修士課程の学生だったデュアリング氏は、同大学の古生物学者ヤン・スミット氏と、タニスの発掘調査を指揮していた古生物学者のロバート・デパルマ氏を含むチームとともにタニスを訪れた。

冻在时间里的鱼
这次的论文是关于在美国北达科他州的泰坦斯发现的大量的鲟鱼和海豹鲨的化石的最新研究成果。鱼刺中的碎片暗示着鱼儿们在小行星撞击后约1小时内死亡。据2019年美国杂志《纽约人》刊登的报道,在泰坦斯还发现了很多学术杂志上还没有发表的化石。
泰坦斯化石发掘地是由古代埃及失去的都市泰坦斯命名的。这是位于私有地牧场内的地表(地层和岩石不被土和植物覆盖,直接出现在地面表面的地方),与恐龙灭绝前数十万年的地层重叠的一部分。2017年,荷兰阿姆斯特丹自由大学硕士课程的学生迪尔林与同大学的古生物学家秀密特、以及指挥泰坦斯发掘调查的古生物学家罗伯特·德帕尔玛等团队一起到访了泰坦斯。

スミット氏によると、北米のこの地域は6600万年前には、氾濫原を流れる川が刻んだ深さ10メートル以上の谷だったという。小惑星の衝突が引き起こした強力な地震は、15~30分後にはタニスにも到達した。この地震によって内海の水が川を逆流し、水中にあったあらゆるものが土に埋もれた。
一方、小惑星の破片は空高く舞い上がって大気圏に到達し、ガラス状の小さな塊になった。「テクタイト」と呼ばれるこの粒子は、衝突から約15分後に地上に降り注ぎはじめた。驚くべきことに、タニスの堆積物には、上空から地上に落ちてきたテクタイトが地面にめり込んでできた穴が今でも残っている。テクタイトは魚のエラにも入り込んでいるが、消化管や体内には見当たらないことから、魚はテクタイトが川に降り注ぎはじめた直後に死亡したと考えられる。
小惑星の衝突による破壊の手がかりは、タニスのあちこちで見つけることができる。ある堆積物層ではすべての魚が左向きに、次の層ではすべて右向きになっている。まるで、波が寄せたり返したりを繰り返している間に、魚が流されてきて土に埋もれたかのようだ。「大規模な交通事故の現場がその場で凍りついたようなものです」とデュアリング氏は説明する。

根据斯密特先生所说,北美的这个地区在6600万年前,被流经平原的河流刻下了深度10米以上的峡谷。小行星撞击引起的强烈地震在15~30分钟后到达了泰坦斯。由于这次地震,内海的水逆流而上,水中的所有东西都被埋在了土里。
另一方面,小行星的碎片飞到了大气层,变成了玻璃状的小块。这种碎片在碰撞后约15分钟后开始降落到地面上。令人吃惊的是,在田螺的堆积物上,至今还残留着从上空掉落到地面上的碎片。虽然碎片也进入了鱼的腮部,但是由于消化管和体内看不到,所以认为鱼是在碎片刚落到河里不久后死亡的。
小行星撞击造成的破坏手段,在泰坦斯到处都能找到。在某个沉积物层中,所有的鱼都朝左,而下一层又都朝右。简直就像是在波浪来袭不断重复的时候,鱼被冲走埋在土里一样。“仿佛大规模的交通事故现场现场冻结了一样”,迪尔林解释道。

古代の魚の骨に隠された手がかり
デュアリング氏とスミット氏は、タニスのチョウザメとヘラチョウザメの化石を数点オランダに持ち帰り、骨の分析に取りかかった。これらの魚の骨の一部は、木の年輪のように周期的に層をなして成長してゆく。その層を分析して、魚が死んだ季節を特定できないかと考えたのだ。
例えば、プランクトンを濾しとって食べるヘラチョウザメの骨には、餌の化学組成の変化が記録されている。光合成を行うプランクトンの生産性は、秋から冬にかけてよりも春から夏にかけての方が高く、プランクトンの生産性が上がると、一般的な炭素12よりもわずかに重い同位体(中性子の数が異なる同じ原子)である炭素13の比率が高くなることがわかっている。

藏在古代鱼骨里的线索
迪尔林和史密特将泰坦斯的鲟鱼和海豹鲨的化石带回荷兰,开始进行骨的分析。这些鱼的骨头的一部分,像树的年轮一样周期性地成长。分析了这些年轮,也许能确定鱼死的季节。
例如,将浮游生物过滤后食用的海豹鲨的骨头上记录着食物的化学成分的变化。进行光合作用的浮游生物的生产性,从秋到冬,从春到夏的生产性较高,而浮游生物的生产性提高的话,一般的碳12稍微重的同位素(中子的数量不同的同一原子)的碳13的比率会更高一些。

デュアリング氏の研究チームはヘラチョウザメの骨の各層を分析し、死亡時は炭素13の比率は増加傾向にあったが、まだピークには達していなかったことを突き止めた。これは魚が春に死んだことを示唆している。
研究チームは、魚の骨の成長パターンも分析した。デュアリング氏らは、世界で最も明るいX線を発生させる粒子加速器である、フランスのグルノーブルにある欧州シンクロトロン放射光研究所(ESRF)を使って魚の骨のCTスキャンを撮影し、骨の微細構造が季節によってどのように変化するかを詳しく調べた。

研究小组分析了骨骼各层,查明了死亡时碳13的比例有增加倾向,但是还没有达到顶峰。这暗示着鱼是在春天死的。
研究小组还分析了鱼骨的成长模式。研究小组还使用法国格勒诺布尔的欧洲同步加速器(ESRF)对鱼骨进行CT扫描,详细调查了骨头的微观结构随季节变化的情况。

春と秋は餌が豊富であるため魚の成長が早く、この時期にできた骨は穴が多くスポンジ状になっている。一方、秋から冬にかけては餌が少ないため成長が遅く、骨には「成長停止線」と呼ばれる固い層ができる。研究チームは、骨の内部から最も新しい外層まで、こうした変化を測定した。その結果、タニスの魚はどれも、成長が加速しているがまだピークには達していない時期、すなわち春に死んでいたことが明らかになった。
2つの別々の証拠がどちらも同じ季節を指していることから、研究チームは自分たちの結論に自信を深めている。論文の共著者であるウプサラ大学のデニス・フテン氏は、「自分たちの研究で季節を1つに絞り込むことができたと確信しているのは、そのためです」と話す。

春天和秋天因为食物丰富鱼的成长很快,这个时期形成的骨头有很多洞,形成了海绵状。另一方面,从秋到冬由于饵料少,所以生长缓慢,骨头上形成了被称为“停止生长线”的坚硬层。研究小组测定了从骨头内部到最新的外层的这种变化。结果表明,鱼都是在成长加速但还没有达到顶峰的时期,即春天死的。
由于两个不同的证据都指向同一个季节,研究小组对自己的结论充满了信心。作为论文的合著者的乌布萨拉大学的Dennys Futen先生说,“因为这个原因,我们确信通过自己的研究可以将季节缩小到一个范围内”。

北半球と南半球の差
タニスの魚に関する研究は、今回の論文だけではない。デパルマ氏が率いる別のチームが、小惑星が衝突した季節について独自に分析し、2021年12月8日付けで学術誌「Scientific Reports」に論文を発表している。
2本の論文は、異なる化石について、異なる手法で分析を行っているが、ほぼ同様の結論に達している。デパルマ氏の分析結果は、小惑星が春か夏に衝突したことを示唆しており、衝突時期を春と特定しているデュアリング氏の発見と食い違わない。
「独立の研究と分析が行われるのは良いことです。これらのプロジェクトがお互いを補完しあい、先史時代の世界に関する理解を深められたことをうれしく思っています」と、米フロリダ・アトランティック大学の教員で英マンチェスター大学の博士課程に在籍するデパルマ氏は電子メールでコメントしている。

北半球和南半球之差
关于泰坦斯鱼的研究,不仅仅是这次的论文。由德帕尔玛率领的另一支队伍,独自分析了小行星相撞的季节,并于2021年12月8日在学术杂志《Scientific Reports》上发表了论文。
两篇论文通过不同的方法对不同的化石进行分析,得出了几乎相同的结论。德帕尔玛的分析结果表明,小行星在春天或夏天发生了碰撞,与确定撞击时期为春天的迪尔林的发现没有区别。
“进行独立的研究和分析是一件好事。我很高兴这些项目能够相互补充,加深对史前时代世界的理解。”美国佛罗里达・亚特兰蒂克大学的教师、英国曼彻斯特大学博士课程在籍的德帕尔玛在电子邮件中发表评论。

一方、米スミソニアン国立自然史博物館のカーク・ジョンソン館長は、タニスの魚の化石が季節の形跡を示しているのは確かだが、6600万年前の地球は現在ほど季節変化が大きくなかったことを忘れてはならないと指摘する。当時の南極には氷冠はなく、落葉樹林が広がっていた。そう考えると、小惑星の衝突直後に南半球の動植物がどれほど有利だったかは疑問だという。
「爆弾が落ちてくるなら、屋根の修理をしているときよりも防空壕に入っているときのほうがいいという話でしょう」と、ヘルクリーク累層を専門とする古生物学者のジョンソン氏は言う。「ただ、このような主張をする人々は、白亜紀には季節変動がどれほど乏しかったかを考慮していないと思います」

另一方面,美国苏美索尼亚国立自然史博物馆馆长卡克·约翰逊指出,虽然泰坦斯的鱼化石显示了具体的季节,但是6600万年前的地球并没有现在那么大的季节变化。当时南极没有冰冠,落叶树林遍布。这样想来,小行星撞击后不久南半球的动植物是非常有利的。
古生物学家约翰逊先生说:“如果炸弹掉下来的话,比起在修理屋顶的人,在防空壕的人肯定是更安全的。”。“只是,我认为持这种主张的人们并没有考虑到白亚纪缺乏季节变化。”

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