女性兵士は「玩具」で「二級市民」──なぜ韓国軍は性暴力の温床になったのか

把女性士兵当作“玩具”和“二等国民”——为什么韩国军队成为了性暴力的温床?

韓国で性的暴行を受けた女性兵士の自殺事件が立て続けに起きている。その背景には、女性を「モノ扱い」し、不祥事は徹底的に隠蔽しようとする韓国軍の歪んだ体質があると米紙「ニューヨーク・タイムズ」は指摘する

在韩国,女性士兵因遭受到性暴力而自杀的事件层出不穷。在此背景下,美国纽约时报报道称,韩国存在着把女性当作“玩物”,并将这些丑闻彻底隐蔽的扭曲军队体制。

今年3月2日の夜、兵士たちは夕食を終え、韓国空軍の基地に車で向かっていた。後部座席では、副士官のイ・イェラムが同僚の男性兵士チャン・ドンフンに性的暴行をやめるように繰り返し頼んでいた。

今年3月2日的晚上,士兵们在吃完晚饭后,驱车前往韩国空军基地。在车后面的坐席,伊叶兰(音译)副士官数次向同僚的男性士兵陈东峰(音译)请求停止对她的性暴力。

「お願いですから、どうかやめてください」──車載カメラに記録されていた会話のなかで彼女はそう訴えていた。

“我求你了,你快停下来吧!”车载相机记录了这名女性的哭诉。

国防部の調査員によれば、チャンにキスをされ、体を触られたとイが告発すると、上官らはその訴えをもみ消そうとしたという。軍がチャンを正式に告訴したのは、まだ23歳だったイが事件のおよそ2ヵ月後に自らの命を絶った後だった。チャンはその後、性的暴行の罪を認めた

根据国防部调查员的调查,伊副士官向上级告发被这名男性士兵亲吻,抚摸她身体的事实,但上级们却想要抹去她的诉求。军队正式对这名陈姓士兵提起诉讼已经是距离该事件过去了两个月,年仅23岁的伊副士官自杀之后。陈姓士兵在这之后,承认了实施性暴力的罪行。
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韓国では、女性兵士が性的暴行を受けたと報告した後に自殺する事件が繰り返し起きている。軍内部での性的暴行は毎年、数百件も報告されており、ここ8年間で少なくとも4人の被害者が命を絶っている。

在韩国,女性士兵在遭受性暴力,并将其报告上级之后自杀的事件不断发生。军队内部每年关于性暴力的行为也有数百起报告,这8年间已经有至少四名被害者自杀。

彼女たちの死によって、韓国軍は先延ばしにしてきた「改革」に着手せざるをえなくなった。イの自殺は韓国社会に大きな衝撃を与え、国会は「軍内で起きたすべての性犯罪は軍法会議ではなく民事裁判で裁かれ、国家警察による調査を受け入れる」と法改正する必要に迫られた。

因为这些女性士兵的死亡事件,韩军内部不得不着手进行之前被拖延的“改革”。伊姓女兵的自杀给韩国社会带来了巨大冲击,国会迫于需要认为应做出法律改正:“军队内部所发生的性犯罪要交由民事法庭而非军事法庭审判,国家警察要介入调查。”

性的暴行の民事裁判の専門委員団に所属していたキム・ヨンダエ元議員は、韓国軍の性的暴行事件への対応を次のように説明する。

性暴力民事法院的专门委员会所属的金勇代(音译)原议员,针对韩国军队的性暴力事件作了以下的说明:

「被害者が暴行を受けたと報告した途端、関わりのある部隊が一丸となって被害者を説得し、問題を表ざたにしないよう強要するのです。その状況から抜け出す唯一の手段は自殺だと、被害者は考えるようになります」

“被害者在遭受暴行而报告的时候,相关的部队就会以维持团结为名义来说服被害者,强行要求不要把问题公之于众,而被害者们为了能够打破这种情况,唯一能够想到的手段就只有自杀了。”
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専門委員団は10月、国軍に性的暴行の被害者を保護するためのガイドラインを準備するように促した。

专门委员会在十月,敦促韩国军队准备出台保护性暴力被害者的政策。

娘は韓国軍に「殺された」

女儿“被”韩军“杀害了”

イの事件には15人の兵士が関与していたことがわかっているが、そのなかには事件を隠蔽しようとした空軍憲兵や検察官は含まれていない。イの家族は幹部が処罰されるまで娘を埋葬しないと表明したが、国防部の調査員は充分な証拠が見つからなかったとして、10月に捜査を打ち切った。

虽然与伊姓女兵自杀相关的士兵有15人,但那之中并不包括隐瞒这件事情的空军宪兵和检察官。伊姓女兵的家人虽然曾经明确表明要处罚包括干部一级的军人,但国防部的调查员以证据不足为由,在10月份终止了搜查。
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ジェンダーの問題に長く格闘している韓国社会において、女性兵士は特に性差別の被害を受けやすい。55万人から成る韓国軍は国内でも最も序列が厳しく、男性優位で家父長的な組織のひとつだからだ。元兵士によれば、女性兵士は同僚というより「玩具」として見られていた。

性相关的问题可以说是韩国社会的顽疾,特别是女性士兵容易受到性别歧视。由55万人组成的韩国军队是韩国国内最严格,也是男权至上与父权家长制的组织之一。根据某位退役士兵的说法,女性士兵与其说是同僚,倒不如说是“玩具”。

また、性的暴行の被害者を支援する市民団体「軍人権センター」のバン・ヘリンは、軍内部で女性は男性の同僚や上官から「二級市民で、不必要な兵士」と見なされると話す。

并且,援助性暴力被害者的市民团体“军人权力中心”的班海林(音译)所说,军队内部女性被他们的男性上级看作是“二级市民,不必要的士兵”。

2013年、上官から性的暴行を受けた陸軍大尉が自殺する事件が起きると、軍内部の問題が一気に注目を浴びる。

2013年,从受到上级性暴力而自杀的陆军大尉事件开始,军队内部的问题开始一下子受到外界的广泛关注。

「死にたくありません」──被害者の女性は、命を絶つ前にそう口にしていたと遺族の元弁護人ガン・ソクミンは言う。女性の父親は事件後、「韓国の女性兵士が二度と娘のような死に方をしないことを望む」と語っていた。

“她并不想死。”陆军大尉被害者的家属,曾经也是一名律师的甘松敏(音译)告诉我们,被害人在自杀前曾经对他这样说过。而这名女性的父亲在此事件之后说:“不希望韩国的女性士兵再像女儿那样死去了。”

あれから8年、イの父親は同じ怒りに満ちた訴えを起こした。彼は私の取材に次のように話した。
「女性の兵士を同僚として扱わず、性犯罪の被害者を追放しようとする。そんな男性優位の韓国軍の文化に、私の娘は殺されたのです」

从那之后八年,伊姓女兵的父亲也同样发出了愤怒的控诉。在我的采访中,他这样说道:
“不把女性士兵当作同僚看待,反而还要开除性犯罪的被害者。我的女儿就是被那样的男权至上的韩国军队文化杀死的!”