古代の超大陸の陸塊が見つかる、ニュージーランド

新西兰发现古代超大陆的陆地块


失われた大陸「ジーランディア」を証明する最後のピースとなるかもしれない

也许会成为证明失去的大陆“第八大陆”的最后一块拼图

南太平洋に、マオリ語で「テ・リウ・ア・マウイ」と呼ばれる失われた第8の大陸「ジーランディア」が隠れている。現在、約490万平方キロメートルにおよぶジーランディアの大半が海底下にあり、ニュージーランドの島々は海上に突き出たこの大陸の一部だ。
ジーランディアは最近になってその存在が科学者たちに認められた。これまで知られている中で、最も多くの部分が海中にあり、最も薄く、最も若い大陸だ。

在南太平洋,隐匿着被称为毛利语“Te lia・Maui”的失去的第8大陆“吉兰迪亚”。现在,约490万平方公里的吉兰迪亚大部分都位于海底,新西兰的岛屿是向海上突出的大陆的一部分。
最近科学家们承认了第八大陆的存在。在迄今为止广为人知的大陆中,它最被人所熟知的是海中最薄、最年轻的大陆。

2018年の夏、ニュージーランドの研究機関GNSサイエンスの地質学者ローズ・ターンブル氏は、ニュージーランドで採取された細かい砂粒の中から、ジルコン(ケイ酸ジルコニウム)の小さな結晶を探し集めていた。ジーランディアがどのように形成されたのか、この結晶が謎を解くカギとなることを期待していた。
そこから明らかになったのは、思いがけない事実だった。ニュージーランドの南島とスチュワート島の下に、今から10億年も前の「超大陸」の陸塊の痕跡が隠れていたのだ。この発見は、ジーランディアがこれまで考えられていたほど新しくないことを示唆しており、大陸としての地位を強固にする可能性がある。

2018年夏天,新西兰研究机构GNS科学的地质学家罗德·特恩布尔从新西兰采集的细粒中,搜集了锆石(硅酸锆)的小结晶。吉兰迪亚是如何形成的,人们期待着这个结晶能成为解开谜团的关键。
从那里弄清楚的是一个意想不到的事实。新西兰的南岛和斯图尔特岛下,隐藏着距今10亿年前的“超大陆”陆地块的痕迹。这一发现暗示着吉兰迪亚并不像之前想象的那么新,但有可能巩固其作为大陆的地位。

ターンブル氏らによる論文は2021年5月12日付けで学術誌「Geology」に掲載された。この発見は、長年にわたり科学者たちを当惑させてきた謎を解く助けになるかもしれない。
ほとんどの大陸は、クラトン(安定陸塊)と呼ばれる、10億年以上前にできた安定な大陸地殻の上に形成されている。ところが、これまでに見つかっていたジーランディアの大陸地殻は地質学的に新しく、最も古い部分でも約5億年前のものだったのだ。ジーランディアが大陸であるなら、なぜクラトンがないのだろう、というのが謎だった。

塔恩布尔等人的论文于2021年5月12日在学术杂志《Geology》上刊登。这一发现也许有助于解开长年困扰科学家们的谜团。
几乎所有的大陆都形成在10亿多年前形成的稳定的大陆地壳上,被称为稳定陆地块。然而,迄今为止发现的吉兰迪亚大陆地壳在地质学上是新的,最古老的部分也是大约5亿年前的。吉兰迪亚如果是大陆的话,为什么没有稳定陆地块呢?这是个谜。

今回発見された古い岩石の断片は、ジーランディアの“欠けていたピース”かもしれない。ターンブル氏は、この発見により「最後のチェック項目が満たされました」と話す。「私たちは確かに大陸の上にいるのです」
今回の発見は、ジーランディアだけでなく、すべての大陸地殻がどのようにして形成されたのかという、より大きな謎にも関わっていると、米カリフォルニア州立大学ノースリッジ校の地質学者で花崗岩を専門とするジョシュア・シュワルツ氏は説明する。
「地殻は地球のいちばん上にあります。すべての生命活動が、この薄い層で行われています」と氏は言う。私たちは大陸地殻の上に住み、作物を育て、水を引き、鉱物を採掘する。「私たちの生活のすべてが地殻の上に成り立っていると言ってよいのです」

这次发现的古老岩石碎片,也许是吉兰迪亚的“残缺的碎片”。塔恩布尔说,这一发现满足了最后的检查项目“我们确实在大陆上”
美国加利福尼亚州立大学北岭分校的地质学家,以花岗岩为专业的乔治亚·施瓦尔茨解释说,这次发现不仅关系到吉兰迪亚,还涉及到所有大陆地壳是如何形成的。
“地壳在地球的最上面。所有的生命活动都在这个薄层中进行”。我们居住在大陆地壳上,种植作物,引水,开采矿物,可以说我们生活的全部都是建立在地壳上的”

失われた大陸の発見

失落大陆的发现

科学者たちは何十年も前からジーランディアを追い求めてきたが、これを大陸として定義するのには厄介な問題があった。「実は、地質学には大陸の明確な定義がないのです」とシュワルツ氏は言う。
大陸としての重要な要素の1つに、岩石の組成がある。ニュージーランドの周囲の海底は、海洋地殻によく見られるマグネシウムや鉄が豊富な岩石ではなく、大陸地殻によく見られるような、シリカを多く含む花崗岩などの岩石からできている。また、この岩石が広がる面積は広大で、周囲の典型的な海洋地殻に比べて著しく厚く、高くなっている。
GNSサイエンスのニック・モーティマー氏が率いる科学者チームは、2017年にこうした点を挙げ、ジーランディアを大陸と呼ぶべきだと提唱した。だがその一方で、奇妙に思われる点についても言及している。ジーランディアにはクラトンがないように見えたのだ。

科学家们从几十年前就开始追求吉兰迪亚,但要将其定义为大陆却存在着麻烦的问题,实际上,地质学并没有明确的大陆定。
作为大陆重要的要素之一是岩石的组成。新西兰周围的海底不是海洋地壳中常见的富含镁和铁的岩石,而是由大陆地壳中常见的含有大量硅石的花岗岩等岩石构成的。另外,这块岩石的面积很大,比周围典型的海洋地壳要厚得多。
由GNS科学的尼克·莫蒂默率领的科学家团队在2017年提出了这一点,提倡应该把吉兰迪亚称为大陆。但是另一方面,也提到了让人觉得奇怪的地方。吉兰迪亚看起来没有稳定陆地块。

「おかしなことです」と米バーモント大学の構造地質学者キース・クレペイス氏は言う。大陸地殻は海洋地殻に比べて浮力が大きいため、表面の岩石をマントル内に戻すプロセスに逆らう傾向がある。安定した大陸地殻であるクラトンが土台となり、プレートのゆっくりとした運動によって運ばれた島弧などの陸塊が大陸地殻の端に積み上げられ、大陸が成長していくのだ。
これまで、ジーランディアの最古の地殻は、ジーランディアがゴンドワナ大陸の端にあった約5億年前に形成が始まったと考えられていた。

美国佛蒙特大学的构造地质学家基斯·克莱佩斯说:“真奇怪。”。由于大陆地壳比海洋地壳浮力大,所以这一发现违背了将表面岩石放回地幔内的过程的倾向。以稳定的大陆地壳为基础,通过板块缓慢运动运来的岛弧等陆地块堆积在大陆地壳的一端,大陆才逐渐成长。
到目前为止,吉兰迪亚最古老的地壳是在吉兰迪亚位于大陆边缘的约5亿年前开始形成的。

今回の研究では、ニュージーランドの南島とスチュワート島で採取された169のサンプルが調べられた。サンプルには、ターンブル氏のチームが何度も現地に足を運んで採取してきたものと、過去の研究で採取・分析された岩石が含まれ、対象地域の全域を網羅している。
彼らは研究室で岩石サンプルを砕き、密度と磁性によって粒子を選別して、ほぼジルコンの結晶のみからなる細かい砂にした。ターンブル氏はそこから数千個のジルコンを拾い集めて顕微鏡のスライドにのせ、エポキシ樹脂で固めて表面を研磨し、化学分析に取りかかった。「本当に骨の折れる作業でした」と氏は振り返る。

这次的研究调查了在新西兰南岛和斯图尔特岛采集的169个样品。样品中包括泰布尔的团队多次到现场采集的,以及过去的研究中采集、分析的岩石,囊括了对象区域的全部区域。
他们在研究室打碎了岩石样品,用密度和磁性对粒子进行了筛选,做成了几乎只由锆石结晶构成的细沙。他从那里收集了数千个锆石,放在显微镜的滑动上,用环氧树脂固定后对表面进行研磨,开始进行化学分析真的是很辛苦的工作”。

結晶に秘められた物語

隐藏在结晶里的故事

データが蓄積してくると、意外な物語が浮かび上がってきた。分析には、ジルコンの年代だけでなく、溶けてジルコンになる以前の母岩の年代までモデル化できる手法を用いた。その結果、南島とスチュアート島の東海岸に沿って分布するジルコンは、13億年前に形成された地下の岩石が由来であることがわかったのだ。
当時、地球上のすべての陸塊はゆっくりと衝突に向かっており、最終的にはロディニアという超大陸が形成された。研究チームは、こうした地球規模の陸塊の衝突と分裂の過程でできたマグマポケットが、やがて、現在のニュージーランドの地下深くにある古い岩石となったのではないかと提案する。ジーランディアは、こうしてできた安定陸塊クラトンの断片の上に形成されたことになる。

累积了数据后,意外的故事浮出了水面。分析中不仅使用了锆石的年代,还使用了到融化成锆石之前的母岩的年代为止都能建模的方法。结果发现,沿着南岛和斯图亚特岛的东海岸分布的锆石是13亿年前形成的地下岩石产生的。
当时,地球上所有的陆地块都在慢慢地向冲突前进,最终形成了一个名为罗迪尼亚的超大陆。研究小组建议,在这样的地球规模的陆地块的冲突和分裂过程中形成的岩浆,不久就变成了现在新西兰地下深处的古老岩石。吉兰迪亚是在这样形成的安定陆地块的碎片上形成的。
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ジルコンには、ジーランディアが親の超大陸から分離したときの痕跡も残されているようだ。なぜならこれらの結晶は、酸素18という酸素同位体の含有量が少ないからだ。研究チームによると、ロディニア超大陸の地下にある高温のマントルプルームが地殻の一部をもろくしたことで、超大陸は約7億5000万年前に分裂し、ジルコンの母岩に酸素18の痕跡を残したのではないかと考えている。
ジルコンの結晶とその周囲の岩石が形成されたのは5億年前から1億年前になってからで、激しい火山活動が、隠れていたロディニア大陸の地殻を部分的に溶かした後のことである。マグマの塊はゆっくりと上昇し、結晶化して、ジルコンを含む花崗岩になった。この小さなタイムカプセルが地殻変動によって地表に出てきて、たまたまターンブル氏のチームによって採集されたのだ。
「科学の世界では、こういうことがよくあります」とターンブル氏は言う。「私たちが発見したものは、必ずしも私たちが発見しようとしていたものではありませんでした」

在锆石上还留有吉兰迪亚从母超大陆分离时的痕迹。因为这些晶体中氧18这个氧同位素的含量很少。据研究小组称,由于位于罗迪尼亚超大陆地下的高温地幔羽流使地壳的一部分变脆,超大陆大约在7亿5000万年前分裂,在锆石的母岩上留下了氧18的痕迹。
锆石的结晶和其周围的岩石形成是在5亿年前到1亿年前,激烈的火山活动将隐藏着的罗迪亚大陆的地壳部分融化之后。岩浆块慢慢上升,结晶成含锆石的花岗岩。这个小的时间胶囊由于地壳变动而出现在地表,偶然被塔恩布尔的团队采集到。
“在科学的世界里,这样的事情经常发生。”他说我们发现的东西不一定是我们要发现的”

若い大陸

年轻的大陆

今回の発見は、ジーランディアの地殻がかつて考えられていたよりもはるかに古いことを示唆しているが、それでも他の大陸地殻に比べればかなり新しい。アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、北米、南米、南極という現在の主要な大陸には、30億年以上前の岩石がある。シュワルツ氏は、現段階では大陸やクラトンを定義する明確な年代はないものの、いずれも長い歴史をもつことから、これらの陸塊は非常に長く存続することが予想されると説明する。
もしかすると、ジーランディアは若い大陸なのかもしれない。「私たちは中央の(ロディニア)大陸の断片のまわりに大陸が形成されるプロセスを見ているのです」とシュワルツ氏は言う。ターンブル氏も同じ意見で、「クラトンが誕生するところのようです」と付け加える。

这次的发现表明,吉兰迪亚的地壳比以前想象的要古老得多,但与其他大陆地壳相比还是相当新的。非洲、欧洲、亚洲、澳大利亚、北美、南美、南极等现在的主要大陆有30亿多年前的岩石。施华尔兹解释说,虽然现阶段没有明确定义大陆和安定陆地块的年代,但是由于它们都有着悠久的历史,预计这些陆地将非常长久地存在。
”也许,吉兰迪亚是一个年轻的大陆,我们正在看着中央(罗迪尼亚超大陆)大陆的碎片向周围形成大陆的过程”,施瓦茨说。塔恩布尔也提出了同样的意见,并补充说“好像是安定陆地块诞生的地方”。

ジーランディアの起源を明らかにするためには、さらなる研究が必要だ。今回の研究の結論は、ロディニア大陸の断片ではなく、その下にあるものの痕跡から導かれたものであり、チームが発見した化学的な特徴を生み出したステップには不確実な点があるとオーストラリア、ジェームズ・クック大学の地球化学者アレックス・マッコイ・ウェスト氏は指摘する。
「実際に真の証拠を見つけることができたら、すばらしかったのですが」と氏は言う。
それでも今回の研究は、地球の表面でワルツを踊るように移動してきた大陸が、周期的に合体して超大陸になったり引き裂かれたりしてきた過程をよりよく理解するのに役立つはずだ。
「新しい岩石から、はるかに古い物語の一端をつかめることを教えてくれる研究です」と オーストラリア、クイーンズランド大学の地質学者ジャック・マルダー氏は評価する。なお、氏は今回の研究には参加していない。
ターンブル氏は、ジーランディアからはまだまだ多くの発見があると確信している。「現地調査を進めたくて、うずうずしています」

为了弄清吉兰迪亚的起源,需要进一步的研究。这次研究的结论并不是罗迪尼亚大陆的碎片,而是从下面的痕迹中导出的,澳大利亚认为团队发现的产生化学特征的步骤有不确定的地方。詹姆斯·库克大学的地球化学者亚历克斯·麦考·韦斯特指出了这一点。
他说:“如果真的能找到真正的证据的话,那就太棒了。”。
尽管如此,本次的研究对于更好地理解在地球表面像跳华尔兹一样移动的大陆,周期性地合体成为超大陆或被撕裂的过程应该有帮助。
澳大利亚和昆士兰大学的地质学家杰克·马尔德评价说:“这是一项研究,教会我们从新的岩石中抓住遥远的古代故事的一部分。”。不过,他并没有参加这次的研究。
塔恩布尔坚信,从吉兰迪亚那里还有很多发现,我想进行现场调查,所以很焦急”