近い将来 ガソリン車は消えてなくなる!? これからクルマは本当にEVだけになるのか

不久的将来汽油车会消失!?今后汽车真的会只剩下电动车吗?


10年後20年後に、クルマはすべてEVになっている!?

10年后20年后,汽车会全部变成电动!?
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最近の報道を見ると、あと10年か20年かで世界中がEVで埋め尽くされるとの論調が目立つ。
いま、世界中の多くの自動車メーカーが電動化時代に向けて巨額の投資をおこない、製品を開発したり生産体制を整えているのは事実だ。でも、あと10年か20年でこの世からエンジン車がすべて消え去ってしまうというのは幻想に近いような気がする。
世界エネルギー機関(IEA)は2017年に自動車のドライブトレインに関する技術普及のシナリオを示した。それによると、2040年でもEVが自動車全体に占める比率は15%ほどで、FCVが約1%。残る80%以上は、それがプラグインハイブリッド(PHV)にせよ通常のハイブリッド(HV)にせよ、なんらかのエンジンを積んだクルマになると予測している。

从最近的报道来看,还有10年或者20年世界就会被电动覆盖,这样的论调很引人注目。
现在,世界上很多汽车制造商面向电动化时代进行巨额投资,开发产品、完善生产体制是事实。但是,再过10年或者20年发动机车就从这个世界上全部消失了,这和幻想很接近。
世界能源机构(IEA)在2017年展示了汽车驱动列车技术普及的情况。根据该调查,2040年电动在汽车整体中所占的比例也只有15%左右,FCV约占1%。剩下的80%以上,根据预测,都还是一些装载了某种发动机的汽车,不管是插电式混合动力(PHV)还是普通的混合动力(HV)。

日本貿易振興会(JETRO)が昨年12月に報じたところによると、「2030年までにEVを少なくとも3000万台に増やす」というEUの発表に対し、欧州自動車工業会は「現実的でない」と批判したそうだ。
なるほど、ヨーロッパ市場でEV比率が7%を越えたといっても、残る93%はPHVにせよHVにせよエンジンを積んだ既存のクルマであり、これに携わる労働者の大半を解雇し、生産設備を大幅に刷新しない限り、EUが示した目標は達成できない。そしてそんなことをしたら、社会が大混乱に陥るのは目に見えている。
おそらく、EVは今後も台数を伸ばしていくだろう。だからといって10年か20年で、いまあるエンジン車がすべてEVに置き換わると考えるのは現実的ではない。私がそう考える根拠は、ここにある。

据日本贸易振兴会(JETRO)去年12月报道,对于EU发表“到2030年为止,电动车至少增加到3000万台”的消息,欧洲汽车工业会批评说“不现实”。
原来如此,在欧洲市场电动比率超过了7%,剩下的93%是PHV也好,HV也好,都是装载了发动机的汽车,如果不解雇从事此项工作的大部分劳动者,不大幅度地更新生产设备,就无法达成EU提出的目标。而且,这样做的话,社会就会陷入大混乱。
恐怕电动车今后是会增加一定占比的。但虽说如此,考虑到仅仅10年或20年,要把现在的内燃机车全部置换成EV是不现实的。我这样想的根据就在这里。


クルマの未来はひとつじゃない

车的未来不止一个
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EVを爆発的に普及させなければいけないとする考えの背景にあるのは、気候変動問題に関する国際的な枠組みを定めたパリ協定にあるといっていい。
そこには、地球温暖化が後戻りできない状況になるのを防ぐための方策として、
1:世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする
2:21世紀後半には温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる
の2点が掲げられている。ここでとくに重要なのが2で、これをより具体的な目標として示したのが「2050年(つまり21世紀後半最初の年)までにカーボンニュートラルを達成する」というものなのだ。

关于为什么要让电动车这么爆发性地普及,其理由应该是制定了有关气候变动问题的国际框架的巴黎协定。
为了防止全球变暖达到无法恢复的状况
1:世界平均气温上升要比工业革命前保持在2℃以下,努力控制在1.5℃
2: 21世纪后半期要保持温室效应气体排放量和吸收量平衡
其中最重要的是第2点,把这个作为更具体的目标来表示就是“2050年(也就是21世纪后半的第一年)之前达成碳中和”。

つまり、パリ協定が定めているのはカーボンニュートラルであって、自動車のEV化ではない。EV化は、カーボンニュートラルを達成するための手段のひとつに過ぎないのである。
ところが、自動車産業界ではいつの間にか手段と目的が入れ替わり、100%EV化することが正義であるかのような主張がまかり通るようになった。これに拍車をかけたのが、電動車とEVの区別もつかない大メディアで、一部のポピュリズムに走った政治家がこの動きに連動して「エンジン車の販売禁止」を掲げはじめたというのが私の見立てである。

也就是说,巴黎协定规定的是碳中性,而不是汽车的电动化。电动化只不过是实现碳中性的手段之一。
然而,在汽车产业界,不知什么时候手段和目的发生了改变,100%电动化的主张似乎是正义的。我认为加速这一点的是,在电动车和电动都没有区别的大媒体上,一部分走在大众化道路上的政治家开始配合这个趋势提出“禁止贩卖燃油车”的口号。


ただし、私自身はそれほど短期間にすべての自動車がEVに切り替わるとは考えていない。
なぜなら、前述のとおり自動車産業界の体制がそれほど短期間には変わらないというのが理由の第一。さらには、充電施設をどうするのか、大量のバッテリーの製造に必要なエネルギーと資源をどうやって確保するのか、などといった課題も、急速なEVシフトが難しいと考える理由のひとつである。
こうした世界的な情勢に対し、日本の自動車産業界は冷静な姿勢を貫いてきたが、それでも沸き起こる「EV化に乗り遅れた日本の自動車産業界は衰退の一途を辿る」との報道に耐えきれなくなったのか、先ごろ、トヨタとホンダが相次いで電動車の将来計画を発表したことはじつに興味深い。

但是,我自己并不认为在那么短的时间内所有的汽车都能切换成电动。
因为,如上所述,汽车产业界的体制不会在短时间内发生变化,这是第一个理由。而且,充电设施怎么办、大量电池的制造所需的能源和资源如何确保等问题,也是很难迅速电动化的理由之一。
面对这样的世界性形势,日本的汽车产业界一直保持着冷静的态度,但是,不知道是不是因为无法忍受“赶不上电动化的日本汽车产业界正在走向衰退”这类的报道,丰田和本田相继都发表了电动汽车的将来计划,这件事真的很有意思。


ここでトヨタは「HV/PHV/EV/FCVという電動車のフルラインアップ化を推し進め、さまざまな選択肢を用意」すると言明。
一方のホンダは「2040年までに北米、中国、日本でEVとFCVの販売比率を100%にする」と宣言して話題を呼んだが、これを発表したホンダの三部敏宏新社長は記者の質問に対して「話がぼけるのでEVとFCVと言っただけで、ほかの技術的可能性は否定しない」と言明。「100%EV化ではない」との考えを示した。

丰田在这里声明:“将推进HV/PHV/EV/FCV这一电动车的全线化,准备了各种各样的选择”。
另一方面,本田宣言“到2040年为止,在北美、中国、日本将电动和混动的销售比例提高到100%”,这一消息引起了话题。发表这一消息的本田社长三部敏宏对于记者的提问,只是很模糊地说“电动加混动就可以了,并不是说100%纯电化”。

30年ほど前、私は大手電機メーカーの研究所で光記憶デバイスの開発に関わっていた。
当時は、電子情報の大容量記憶装置として光記憶デバイスがもっとも有望視されていたのだが、その後の30年間で光記憶デバイスの座はハードディスクに奪われ、続いて半導体メモリー(SSD)に奪われた。さらにはインターネット通信が高速化し、手元に大容量記憶装置を置く必要さえ消え失せてしまった。
これだけの大変革が、たったの30年間で起きたのだ。したがって、自動車のドライトレイン技術に関しても、今後様々な研究開発や発明がされても不思議ではない。大切なのはカーボンニュートラルであってEV化ではないのだ。だから、未来の自動車がEVに一元化されるという予想に、私は異論を唱えたい。
「未来はひとつじゃない」。それが、このEV連載の私なりの結論である。

大约30年前,我在大型电机制造商的研究所从事光存储设备的开发。
当时,作为电子信息的大容量存储装置,光存储装置被视为最有希望的,但在此后的30年间,光存储装置的地位被硬盘夺走,接着又被半导体存储器(SSD)夺走。而且,随着网络通信的高速化,甚至连在手边放置大容量存储装置的必要性也消失了。
如此巨大的变革,仅仅在30年间就发生了。因此,关于汽车的驾驶路线技术,今后各种各样的研究开发和发明也不奇怪。重要的是碳中性化而不是电动化。因此,对于未来的汽车将一元化为纯电动的预想,我想提出异议。
“未来不止一个”。这是我自己的结论。